【実際に働いてみた!】元建築設計職が解説する設計職の仕事内容や向いてる人とは?

実際に働いてみた

設計職を志望する方の中で、この職種はどんな仕事内容かどんな人に向いている職業か気になりませんか。

今回の記事では、元構造設計職だった私が、設計職の詳しい仕事内容、実際に働いてみた仕事のやりがい、向いている方をご紹介します!

ぜひ最後までご覧ください。

設計職はどんな仕事?

建築の設計職とは、包括的な言い方であり、実際には分野が細かく分かれています。

大きくは意匠設計・構造設計・設備設計と3つに分かれており、建築士など有資格者がリーダーとなってそれぞれの分野と協力して一つの建築を設計していきます。

では意匠設計・構造設計・設備設計は、それぞれどのような仕事内容か、詳しくみていきましょう。

意匠設計

【意匠設計の仕事内容と流れ】

  • 基礎設計でイメージ案を作成
  • 希望条件をヒアリング
  • 実施設計ですべての要素を決定

まず意匠設計は、建築の設計をイメージした時に一番近い仕事になります。

基本設計と詳細設計の2段階に分かれており、始めの基本設計では、施主からの要望をもとに、建物の規模や外構、間取りや内装などを決めて、予算内に収まるかの確認をします。

【基礎設計で決めること】

  • 外観
  • 間取り
  • 内観 
  • 面積
  • 階数

設計の大枠を決めるようなイメージです。
その後の実施設計では、最終的な工事の詳細を決めることで設計図一式が完成します。

【実施設計で決めること】

  • 柱や壁
  • ドアやサッシ
  • コンセントやスイッチ
  • 水回り(キッチン・風呂洗面・トイレ)
  • 空調設備や上下水道設備

これにより最終見積を出したりや建築確認申請をすることになります。

構造設計

【構造設計の仕事内容と流れ】

  • 構造計画
  • 設計荷重、構造解析
  • 二次部材検討
  • 基礎検討
  • 構造図作成

次に構造設計は、地震など外力から建物を守るための安全性に対する設計をし、構造計算と構造図を作成します。

構造設計での仕事は、建物の用途や構造種別(RC造など)、規模(階数など)から、それに見合う骨組みを考えることです。

つまり基礎や材料断面など構造の決定をします。
構造計算を終えると構造図が作成されます。

設備設計

【設備設計の仕事内容と流れ】

  • 空調配管設備設計
  • 上下水道処理施設設計
  • 電気設備設計
  • FA(ファクトリーオートメーション)設備設計
  • 排煙脱硫装置設計

次に設備設計です。

設備設計では、建物のインフラを担当しており、こちらも意匠図をもとに、空調・照明・給排水やそれら配線計画をします。

設計というと意匠設計や構造設計に注目されがちですが、設備設計は生活の品質に大きく関わる大切な仕事です。

建築物のインフラの整備を計画し、デザインと機能の両立を図り、ライフサイクルコストや運用コストの最適化を確認する必要があります。

これらを他の設計と一緒に、上手く調整していく必要があります。

実際に働いてみた!

建築設計職は学生時代に誰もが夢見る職業ではないでしょうか。
私もその一人でした。

意匠設計を夢見て大学に入り、大学の設計課題が大変すぎて、一度は挫折する。までが私の周りでも多くの建築学生がたどるルートでした。

紆余曲折があり、卒業後は構造設計へ進路を決めましたが、実際働いてみてどうだったか。
私なりのレポートをまとめてみました。

設計職のやりがい

設計職は新卒であろうとも、建物を設計する立場であり、現場が混乱した際指示をする立場でもあります。

始めの頃は、モノ(現場)を知らない状態でしたので、指示してるのに良くわかっていない。
ということも多く、何がわからないのか、分かっていてもしっかり説明できるのか。
常に自分に問いかけている毎日でした。

ですが少しずつ仕事が分かってくると面白いのが、建築の沼だと思います。
意匠の建築的デザインの奥深さ、構造の力学的複雑さ。
すぐに理解できないからこその魅力です。

新卒の頃の心意気はキラキラでしたが、次第に仕事の忙しさや大変さで、だんだん曇っていくものです。

それでも先輩たちはいいモノを作るんだという意識が強く、一から作ることは本当に大変だけど、それに携われるやりがいが大きい!やっぱり設計はすごいな!と今でも思います。

設計職のやりがいは、悩みに悩んだ自分が計画・設計したものが、形になること、です。

今でも私は設計職に携われたことは、誇らしく楽しかった思い出です。

設計職に向いてる人

これまで設計職のいろんな方と仕事をしましたが、きっとこの人はこの仕事が向いているな~と思った人の特徴は、

細部まで丁寧に仕事をする人

でした。

設計は大雑把にしていい仕事がなく、ひとつきっちり仕事を終わらせて、次の仕事へ。という形で次々仕事をしないと、後で設計変更があった時や設計図について解釈を聞かれた時に痛い目をみます。

私は絵に描いたような大雑把な性格で、初めは痛い目を何度も見ましたが、決して同じような方が設計に向いてないというわけではありません。

ひとつひとつ丁寧に仕事をすることを心がければ、出来ないことはないですし(一応私も出来たので…)、もともと丁寧な仕事を心掛けている方は、大きな長所になります。

ぜひこれから設計職に就職・転職する方は、念頭に置いてもらえたらと思います。

最後に

いかがだったでしょうか。

設計職は、建築を目指す人が一度は夢見る職業です。
仕事上必要な建築士の資格も、年々難しくなっているように感じます。

仕事をしながらの試験勉強は、本当に酷なものです。
でもどの人も、口では弱音も愚痴もこぼしていながら、諦めず上を見続けています。
それが設計職の魅力を表しているのだと思います。

辛く大変な職業であることは間違いないですが、それでも目指すのであれば、ぜひ叶えてください。

最後までご覧いただきありがとうございました。

建築設計事務所の構造設計・市役所(建築職)の勤務を経て、建築好きな主婦の一人として、【実際に住んでみた!】【実際に働いてみた!】など、住宅のリアルで役立つ情報を発信。

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